映画『レンタル・ファミリー』あなたは何を思うのだろう。もう一度観たい映画です。
昨年、各地の映画祭で話題を集めていた映画「レンタル・ファミリー」が、2026年1月16日からイギリス全国公開となりました。
イギリスで行われていた映画祭の情報を見て気にはなっていたのですが、正直、わざわざ出かけてまで観に行こうとは思っていませんでした。
ところが、まさかの全国公開!
しかも、ロンドンの端っこにある私の家の近くの小さな映画館でも上映されることがわかり、これは行くしかないと思ったのです。
| 映画『レンタル・ファミリー』 主人公は、かつては人気があったものの、今は鳴かず飛ばずの落ちぶれたアメリカ人俳優フィリップ(ブレンダン・フレイザー)。人生のどん底にいた彼は、ひょんなことから東京で「レンタル・ファミリー」という奇妙な仕事に出会います。それは、依頼人の要望に合わせて「理想の父親」や「いなくなった夫」などを演じる代行サービスでした。 最初は「ただの演技だ」と割り切り、不器用ながらも様々な家庭で「役割」を演じるフィリップ。しかし、本物の家族とうまくいっていない彼自身も、誰かのための「理想の自分」を演じるうちに、虚構と現実の境界線が曖昧になっていきます。 他人を演じることで、自分自身の孤独や、置き去りにしてきた過去の傷と向き合うことになる――。滑稽でありながらも、究極に切ない、魂の再生の物語です。 出演:ブレンダン・フレイザー、平岳大、山本真理、シャノン・マヒナ・ゴーマン、柄本 明 ほか 監督:HIKARI |
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◆今回のトピック
⬇️ 3. 日本映画との繋がり
⬇️ 4. 代表的な映画祭一覧
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▼映画『レンタル・ファミリー』鑑賞レポート
いつもガラガラな近所の小さな映画館は、ほぼ満席でした。
その中に、おじいちゃんが沢山のおばあちゃんを引率したグループがありました。
みんなで「『レンタル・ファミリー』を観に行こう!」となったのかなと考えると嬉しくなりました。
さて、冒頭にも書きましたが、私は全く期待をしていませんでした。
しかも、コメディーと思い観に行っていたので、まさか家族全員が泣くとは。
色々と考えさせられる映画でした。
ところで、先に公開されたアメリカに在住の小沢健二氏が、友人たちを誘って日本の試写会に行った話はご存じですか?
小沢氏はXで、この映画への熱い思いを語り、ぜひ観てほしいと呼びかけていました。
人に観てもらいたいと思う感情が溢れ出す──わかる気がします。
だから、私もこうやって拙いながらも書いてみました。m(_ _)m
あと、小沢氏が自身の友人たちの他に試写会に「レンタルなんもしない人」も誘っていたのが、「よくわかってらっしゃる!」的な感じでした。(笑)
試写会といえば、日本での舞台挨拶は見ましたか?
これを観ると、さらに観たくなります。
▶︎試写会にて「ブレンダン・フレイザー、感極まり涙する子役に優しく抱擁 – シネマトゥデイ公式YouTube」
最後まで見て、HIKARI監督のメッセージを受け取ってください。
心から温かくなるおすすめの映画です。
公開から1ヶ月以上過ぎた2月26日(木)現在も、イギリスのどこかで上映されています。
もし、チャンスがあれば是非ご覧ください。
日本は2026年2月27日(金)公開です。
▶︎Rental Family | Official Trailer | In Cinemas January 16 – Searchlight Pictures UK
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さて、この『レンタル・ファミリー』。
2026年1月の全国公開に至るまでには、BFI London Film FestivalやCambridge Film Festivalなど、イギリス各地の映画祭での上映と評判がありました。
イギリスは、実は知る人ぞ知る映画祭大国。
こうした映画祭をきっかけに、世界中の素晴らしい作品が私たちの街に届く仕組みがあるのです。
▼なぜイギリスには映画祭がこれほど多いのか
イギリスが「映画祭大国」と呼ばれる背景には、映画文化を支える強固な支援体制があります。
その中心となっているのが、BFI(British Film Institute)と、ナショナル・ロッタリー(宝くじ)からの資金提供です。
BFIは映画製作から配給、上映、映画祭の運営まで幅広く支援しており 、全国の映画館や映画祭に助成を行っています。
特にBFI Film Audience Network(BFI FAN)という仕組みは興味深く、イギリス全土の8つの地域拠点を通じて、独立系映画や多様な作品を地域の人々に届けることを目的としています 。
つまり、ロンドンだけでなく、地方都市でも質の高い映画体験ができる環境が整えられているのです。
こうした映画祭は、単なる上映イベントではありません。
配給会社が注目し、観客の反応を見る「試金石」としての役割も果たします。
『レンタル・ファミリー』のように、映画祭での評判が全国公開への道を開くことも少なくありません。
小規模な作品や新人監督にとって、映画祭は世界へ羽ばたくための重要なステップなのです。
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▼日本映画とイギリスの深い繋がり
そして、今まさに、イギリス最大の日本映画祭「Japan Foundation Touring Film Programme (JFTFP) 2026」が開催中です(2026年2月6日〜3月31日)。
全国34の映画館で26本もの日本映画が上映されています。
Japan Foundation Touring Film Programmeのプログラマー、高川順子氏は「マンチェスターでは特に若い世代が日本映画に熱心」と語ります 。
この映画祭は23年の歴史を持ち、毎年テーマを設けて日本映画を紹介し続けています 。
1997年以降、日本映画は国際的に大きな復活を遂げました。
今村昌平、河瀬直美、北野武といった監督たちが国際映画祭で受賞し、日本映画への関心が再び高まったのです 。
イギリスでは、BFI London Film Festivalで数多くの日本映画が上映され、LEAFFのような東アジア映画専門の映画祭も定着しています。
こうした「窓口」があるからこそ、日本の物語がイギリスの観客に届き続けているのです。
▼代表的なイギリスの映画祭
| 映画祭 | 主な開催地 | 時期 | 特徴 |
| BFI London Film Festival (LFF) | ロンドン | 10月 (上旬〜中旬) | 英国最大の祭典。世界中の話題作が真っ先に届く場所。 |
| Cambridge Film Festival | ケンブリッジ | 10月〜11月 (下旬〜上旬) | 1977年から続く歴史ある映画祭。独立系映画に強い。 |
| Glasgow Film Festival | グラスゴー | 2〜3月 | インディペンデント映画や新鋭監督に強い。 |
| Edinburgh International Film Festival | エディンバラ | 8月 | 世界最古級の映画祭。エディンバラ・フェスティバルと同時期開催。 |
| London East Asia Film Festival (LEAFF) | ロンドン | 10月 | 日本・韓国など東アジア映画に特化。 |
その他にもまだまだ沢山の映画祭があります。
それぞれの映画祭を追って、日本映画の上映があればこのサイトで紹介していきたいと思います。
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また、映画祭とは別に、一般公開に合わせてトークショーが開催されることもあります。
『レンタル・ファミリー』では、昨年、主演のブレンダン・フレイザー氏と監督のHIKARI氏がPicturehouse Centralでトークショーを行いました。
リリー・フランキー氏が自身の主演映画『コットンテール』の公開時に来英し、トークショーに登壇したこともあります。
監督や俳優、その映画に縁が深い方々の生の声を聞けるのは貴重な機会です。

映画館ではトークショーなどイベントが用意されています。(イメージ画像 Picturehouse Central Cinema)
映画祭での上映や、一般公開でのトークショーという『窓口』があるからこそ、遠く離れた日本の物語が、私たちの住む街の小さな映画館まで来てくれたんですね。
そんな素敵な循環が、これからも続いてほしいと願っています。
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🌐 参考サイト
🔗 BFI – Film Audience Network(BFI FANの説明、助成金について)
🔗 BFI – About Us / Funding(BFIの役割と資金提供について)
🔗 Japan Foundation Touring Film Programme 2026(2026年開催中の日本映画祭の公式情報)
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掲載日:2026年2月26日


